第13回例会「針先の違いによる音質の変化!」

平成26年4月13日(日)午後2時
会場:カフェサンスーシー

第13回例会

テーマ:“針先の違いによる音質の変化!”
様々な種類、材質の針先を聴き比べて鑑賞します
担当:古屋明

第1部

今回は、ハードの面からみて、針先の違いについてどう違ってくるかを、オーディオ的興味から企画を立てました。細い針、太い針、長い針、短い針、これはどの様に違うのかと申しますと、太い針、ラウド(フォルテ)は音が強い、中位の針、ミディアム(ハーフトーン)は中間で、細い針、ソフト(ピアニッシモ)は音が小さくなります。なぜ、太いと強い音が出るかというと、鉄は強度はありますが、レコードの溝に振られると、さすがに低い周波数から高い周波数になるにしたがって音が劣化します。竹針は、もっと影響が出ます。

以前に渡邉治雄会員が会報・第4号で、針の種類別周波数特性をグラフ付きで発表されましたが、これを見ると、低い周波数では変わらず変化は見られないのですが、中域から高域になるにつれて高い周波数がダラダラと下がっています。つまり、高域が落ちると人間の耳には音が小さく聞こえて、高域が出ると音が大きく聞こえます。

もう一つの要素、針の長さについてですが、サウンドボックスは支点を中心に、レコードの溝にそって針が動いて振動板を振動させる仕組みになっていて、レコードの溝a、支点b、振動板cに長さの比率によって音量が決まります。これは、a<b:c は音が大きくなり、a>b:c は音が小さくなります。

太さの違いでは細いほど高域が落ちますが、長さの違いでは長い針ほど低音まで下がります。つまり物理的な振動力学から、長さの違いは全音域に影響します。大きい音が好きな方は、太くて短い針をお使いになると良いと思います。

材質についてですが、植物などの柔らかい針ですとと摩耗が早く曲の終わりまでトレース出来ない場合があります。オートチェンジャー用などの長時間針は硬すぎるとレコードの溝を傷める場合があります。通常の1面毎に交換する針は、レコードを傷めないように針が摩耗してくれますので安心です。

1)エクストララウド針 VS ソフト針
試聴レコード:女性タンゴ
あまりにも音量の差が出すぎて笑ってしまいました。個人的にはラウドはラッパ吹き込みや高音域が必要なバイオリンなどの再生が良く、ソフトはチェロなどの低音楽器に使い分けております。
2)ミディアム針の会長の長い針 VS 短い針
試聴レコード:ピアノコンチェルト
この曲に関しては長い方が音が乱暴にならず好ましいと思いました。
3)真鍮針 VS セラミック針 VS 竹針
試聴レコード:バイオリンソナタ
セラミック針が高域は少しソフトになるが、竹針ほどではなく上品な音色になる。
4)竹針 VS クジラ針 VS ソーン針
試聴レコード:ワルツ管弦楽
クジラ針が高音域のダウンが少ない。次にソーン針、竹針が一番高域が出ない。

第2部

5)長い竹針 VS 短い竹針
試聴レコード:オペレッタ
私的には短い方が高音域のダウンが少なくしっかりとした音になり好ましい。
6)変形針:万年筆のペン先形状
試聴レコード:ツゴイゼルワイゼン 
Bの方が高音域が少しダウンしたソフトになる。楽曲によって使い分け出来るすぐれ物
7)変形針:角度がついている
試聴レコード:ピアノコンチェルト
Bの方が歯切れがよく音質が硬質になる。
8)変形針:駒のような形状
試聴レコード:スイングバンド フレネレー
A針は共振を抑える働きがあると思われます。
9)変形針:1か所潰したような形状
試聴レコード:タンゴ
Aはより高音域が出る様、針のたわみを防ぐ目的と思われる。
10)変形針:2段ロケット
試聴レコード:ジャズ レスターヤング
A針の方が少しソフトになる。

総括

針の材質の違い、形状、太い針、細い針、長い針、短い針などにより1枚のレコードが変化する。 今回の例会はHMV130を使用致しましたが、他の蓄音器を使用すれば当然違う結果になりますので、ご自身の愛用する蓄音器で、好みにあった針をお探し下さい。とは言っても、多種多用途の針を入手するのは今となってはたいへんですが、執念深くお探し下さい。ただし、前提はサウンドボックスの状態にあります。 振動系の支点がサビ等でまともに動かない物やすりへった針でSPレコードを再生すれば、かなりのダメージで音溝を痛めます。又、多くのSPレコード愛好家には、鉄針派と竹針派とがいて、音質の違いよりは、どちらの針がレコードを痛めるとの論争があります。針にはそれぞれ一長一短がありますので、自分なりの技量と好みで選んで良いと思います。

ちなみに、どなたか、こんなテストをして見ませんか?1種類のSPレコードを2枚用意して頂き、1枚のレコードは、すべて鉄針で再生し、もう1枚のレコードはすべて竹針で再生する。この作業をすくなくとも、50回以上繰り返せば、鉄針と竹針のレコードダメージに変化が出ると思われますが、いかがなものでしょうか。 以上、よろしくおつかれさまでした。 

古屋明

【おすすめ記事】  第11回例会「追憶の童謡集」「歴史的レコーディング集」

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です