第23回例会「スペインのオペレッタ“サルスエラ”を聴いたことがありますか?」

第23回例会

平成27年12月6日(日)午後3時
会場:カフェサンスーシ

テーマ:“スペインのオペレッタ“サルスエラ”を聴いたことがありますか?”
講師:中西輝夫

サルスエラとは

サルスエラとは、スペインの音楽劇の形式であり、台詞と歌が、交互にあらわれるもの、いわばフランスのオペラ・コミック、ドイツのジングシュピーゲル、英国のバラード・オペラ、違いはあるとしても、イタリアのオペラ・ブッファに相当するものと言えるでしょう。サルスエラの定義は次のようなものです。

「台詞を話す部分と歌う部分がある演劇の形式で、スペイン語を話す観客を主たる対象とするもの」結局、サルスエラはかいつまんで言えば「ヨーロッパの音楽劇の形式で、気取ったとこがないものに当たる」と言うことになります。

スペイン音楽専門家の中には、「歌芝居」と表現する方もいます。サルスエラの起源は、スペイン貴族が、王宮の離宮であるサルスエラ宮殿で余興として催した歌劇です。これを古典サルスエラと呼び、1650年から1790年頃まで上演されました。主に、ギリシャ神話をテーマにした作品が作られましたが、一度衰退してしまいます。

1845年頃、今度は大衆向けの音楽劇として復活し、親しまれるようになりました。オペラに近い三幕物で2時間を超えるサルスエラ・グランデと、ヘネロ・チコと呼ばれる一幕物の作品が作られ大流行します。

テーマは恋物語、政治風刺、スペイン各地の郷土愛などで、スペインの様々な民謡を取り入れた作品が多く作られました。
中には、ドイツ、 オーストリアのオペレッタをそのままスペイン語に置き換えたものもあります。

しかし、トーキー映画の出現、レコードの普及におされて1950年代までには衰退の路をたどり、レビスタ、レヴュー、と呼ばれる一種のミュージカルに席を譲る事になりました。
最近になってサルスエラを復興させようという運動も始まっています。

サルスエラを聴いたことがありますか?

代表的な作曲家、ホセ・パディジャ。“ラ・パロマ”、“バレンシア”、“サセ・パリ”等

〇日本人歌手によって歌われた曲
淡谷のり子が歌った“ドニャ・マリキタ”(ゲロレ作曲)

〇サルスエラ作曲家による誰でも知っている曲
ソロサバル作曲、“港の酒場女”、“汚れなき悪戯” 等

〇日本での上演
1992年 日生劇場 “山猫”(スペイン統一500年)

〇サルスエラが広まった国々
スペイン、中南米諸国、フィリピン

〇コンドルは飛んでゆく
1913年、ペルー人作曲家で民族音楽研究家であったダニエル・アロミア・ロブレスが伝承曲のメロディを用いて書いたサルスエラの序曲であった。
ロシア革命やメキシコ革命を時代背景とし先住民系鉱山労働者の団結とアメリカ人鉱山主との闘争を歌った政治的メッセージの強い作品であった。

発表当時は話題をよんだが、内容があまりにも政治的に過激であったためその後上演されなくなり、序曲だけが民族音楽として残った。

〇サルスエラのスター
作曲家:マドリッドの旧市街にある通りには、作曲家の名前が付けられている。チャピ、グラナドス、バルビエリ、チュエカ、ブレトン、ガスタンビデ など。

歌手:エルビラ・デ・イダルゴ(1892−1980)、マリア・カラスを育てた。

プラシド・ドミンゴ、両親はサルスエラの一座を率いてメキシコで上演した。幼児よりサルスエラに親しみ、1985年ころよりアントロヒア・デ・サルスエラを世界で公演、日本でも。

テレサ・ベルガンサ:世界最高とも呼ばれるオペラ歌手。マドリッドに生まれ、サルスエラの吹き込み多数、日本でも度々来演。エリザベート・シューマンに教えを受けた ローラ・ロドリゲス・デ・アラゴンに学び、いわばエリザベート・シューマンの孫弟子。

サルスエラの情報:http://www.zarzuela.net/

コンチータ・スペルビア

<曲目>

(1) カルセレラ「セベデオの娘」/作曲:ルペルト・テャピ
歌:コンチータ・スペルビア/レコード Parlophone R020165

(2) ビゼー「ハバネラ」/作曲:イラディエール作曲の“El Arreglito”を民謡と誤って使用。
歌:コンチータ・スペルビア/レコード Colombia S−1025

(3) ラ・ヴィオレテラ/作曲:パディラ チャップリンが映画主題歌に用いた。
歌:ボリ/レコード Victor 1348A

(4) コミカルな二重唱「ドロロサ」より
歌:Trini de Avelli・A.Fernandez/レコード Regal PK1531

(5) グラナダの人「移民」から Emigrantess
歌:スキーパ/レコード Victorola 1182B

(6) ラ・パロマ/作曲:イラディエール
歌:ゴゴルザ/レコード Victor HL-10B

(7) ドニャ・マリキタ/作曲:ゲレロ、訳詩:井田誠一、編曲:松井八郎
歌 淡谷のり子/日コロンビア 28326

第二部

忘年会総会終了後、会場を例年通り鎌倉山下飯店に移し、17名の会員が中華料理や、ビンゴゲームを楽しみました。今回は2名の新会員も参加し、楽しいお話を聴く事ができました。

本年度を振り返ると、計画通りに活動を進めることが出来たのは、会員皆々様のご理解の賜物であると存じます。
心より感謝申し上げると共に、来年度も何卒ご協力のほど、宜しくお願い致します。

平成27年12月6日 湘南SPレコード愛好会役員一同

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