平成26年12月7日(日)午後4時
会場:カフェサンスーシー
テーマ:“蓄音機による電気再生‐アーコスティックから電気へ移行の狭間で生まれたアイテム達”
担当:喜代門守
今回は、20年代ラジオのスタートとともに蓄音機の電気録音、電蓄の発売に至る歴史の中で生まれたアイテム達を紹介して行きました。
まず最初のアイテムは“蓄音機を利用してラジオを聴く!”という事でWestern Electric W423ドライバーをサウンドボックスの代わりとしてサンスーシーさんのクレテンザにての音楽再生です。
W423はマグネチックホーンドライバにて最初期型のアイテムとなります。数年するとダイヤフラムを使った蓄音機用のドライバが使われるようになって来ます。これらのアイテム達は励磁型スピーカーやマグネチック型コーンスピーカーが流通してくると使われなくなって来ます。
30年代に入ると蓄音機メーカーは電蓄に移行して行きます。みなの憧れのオーディオシステムとなります。価格的にも高価でしたので次には“ラジオと蓄音機を利用して電蓄の音を聴く!”アイテムが出て来ます。
これらのアイテムは蓄音機のサウンドボックスの代わりに取り付けてラジオのピックアップ端子入力にいれて音出しします。
日本では戦後まで使われていたアイテムになります。こちらのアイテム達も電蓄が普及してくると役目を終えて使用されなくなります。
曲目
・Westurn Electronic W423
Listen to the Mocking Bird / Corinne Morgan & Frank C. Stanley 1904
FRIML Indian love Call / Fritz Kreisler 1926
・Victor Speaker Driver
ROMBERG Deep in my Heart, Dear / Fritz Kreisler 1926
Reynald Hahn Sonatine-1 / Magda Tagliaferro 1936
My Funny Valentine / Carmen McRae
・HMV No.11 pick up
Beethoven Rondino on the theme / Fritz Kreisler 日本ビクターHL-5-B
Hendel Chaconne / Edwin Fisher Electrola D.A.4401
1920年代に始まったラジオ放送、そして電気式録音、電蓄の販売、29年より始まる世界恐慌と目まぐるしい技術の革新と大衆の動向。価格面や音質の改善の中でSP盤の再生方法も様々な試みやアイテム達によって改善されていきます。その中で時代時代の隙間を埋めるようなアイテム達が本日紹介した以外にもまだ沢山有るようです。そのような愛おしいアイテム達に心惹かれる当方ですが、そのようなアイテム達を知るという事はその時代の背景、そして先人たちのアイデアを垣間見る楽しい時間でも有ります。また機会がありましたらこのようなアイテム達を紹介したいと思います。
喜代門
第4回通常総会/忘年会
日時:平成26年12月8日(日)午後6時〜9時 会場:山下飯店
第4回総会において、全議題を会員の皆様にご承認いただき無事終了しました。その後、会場をサンスーシから鎌倉駅前の山下飯店に移し
恒例の忘年会を開催しました。
会場には15名の会員がお集まり下さり、先ず村上会長の挨拶の後、続いて杉崎顧問の乾杯の音頭で宴が始まりました。
各テーブルでは料理やお酒を味わいながら、各自の今年一年間の出来事や最新情報、そして入手した物などの話題で盛り上がりました。
やがてビンゴゲームの時間になると、会員からの協賛品である、SP・LPレコードやCD、鉄針やHMV・ニッパーグッズ、“あらえびす”の著作本
などが参加者全員に当たり、あちらこちらで、お目当ての品に歓声が上がっておりました。
楽しい時間は早く過ぎるもので、金子委員長の閉会の挨拶で散会です。来年の再会を約し、それぞれビンゴの景品をお土産に帰路に就きました。
(実はおわびがあります。編集部員は楽しさの余りお酒に飲まれてしまい、写真を撮ることを忘れてしまいました。一昨年も同じ理由で写真がありません。懲りない自分に反省しております、申し訳ございませんでした。編集部)