平成28年4月24日(日)午後2時
会場:無罣庵
テーマ:“20世紀の大指揮者 第1回 ウィレム・メンゲルベルク”
講師:吉野忠彦
使用蓄音機:Vctrola Credenza
吉野忠彦(ヨシノタダヒコ)
1965年、東京大学卒業後、三谷産業を経て現在フリー。1994年、ルクセンブルグ大公国よりオフィシェ勲功賞を受勲。96年から駐日ルクセンブルグ大公国名誉副領事。上智大学、学習院女子大学で講義を行う。日本エストニア友好協会会長、湘南モーツアルト愛好会副会長、あらえびす学芸財団理事。訳書に「ウィーン・フィルエピソード」(立風書房)など。
WILLEM MENGELBERG ウィレム・メンゲルベルク(1871−1951)
オランダの生んだ20世紀前半における大指揮者。フランツ・ヴュルナーの弟子であるため、ベートーヴェン直系の曾孫弟子ということになり、そのベートーヴェン解釈には一目を置かれた。1895年、アムステルダム・コンセルトへボウ管弦楽団の第2代首席指揮者に就任し、このオケを世界一流のものに育て上げた。ナチスのオランダ占領下でも指揮活動を続けたため「協力者」とみなされ、戦後1945年から活動停止処分になり、その解除直前の51年にスイスで死去した。濃厚なロマンティシズムが特徴で、本領はロマン派とチャイコフスキー、マーラーである。
♪曲目
- ベートーヴェン 交響曲第3番変ホ長調Op.55「英雄」〜第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ
ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団 録音:1930年1月4日 - ベートーヴェン 劇音楽「エグモント」Op.84〜序曲
ニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団 録音:1930年1月14日 - ベートーヴェン 劇音楽「エグモント」Op.84〜序曲
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団 録音:1926年5月 - リスト 交響詩「前奏曲」S.97
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団 録音:1929年6月 - ワーグナー 歌劇「タンホイザー」〜序曲
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団 録音:1932年5月9日 - チャイコフスキー 交響曲第6番ロ短調Op.74「悲愴」〜第1楽章:アダージョ〜アレグロ・ノン・トロッポ〜アンダンテ・モデラート・アッサイ〜アレグロ・ヴィーヴォ〜アンダンテ
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団 録音:1937年12月21日 - マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調〜第4楽章:アダージェット
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団 録音:1926年5月
♪アンコール曲
- ドビッシー 牧神の午後への前奏曲
アムステルダム・コンセルトヘボー管弦楽団
“20世紀の大指揮者”シリーズについて吉野忠彦先生の名解説で、クラシック音楽を紹介する初めての企画。20世紀の代表的な指揮者7名を年2回で順次お聴かせする予定である。次回は、トスカニーニ(開催日未定)。今後の予定:ワルター、フルトベングラー、ワインガルトナー、ストコフスキー、クーセヴィツキー又はクライバー。